この記事を読んでいるあなたには、このような不安や悩みがありませんか?
- せっかく弁護士に依頼したのに、思い通り進んでいない
- 相手に付いている弁護士のほうが凄い気がする
- 依頼中の弁護士が頼りなくて心配
- 私の話をちゃんと聞いてくれない
- 私の案件が後回しにされている気がする
- 弁護士選びに失敗したのかな
離婚・相続・交通事故など、弁護士に依頼するのは依頼者にとって一大事です。
「弁護士に頼むのは初めて」という方も多いので、不安になる気持ちもわかります。
しかし大前提として、「弁護士を変えれば全てうまくいく」ということはありません。
当然ながら、メリットもデメリットもあります。
そこで今回は、15年以上弁護士を続けてきた私(河野)が、「弁護士を変えるデメリット」を解説します。
メリットの解説はこちら
【結論】弁護士を変える4つのデメリット
- 弁護士費用が余分にかかる
- 状況が良くなるとは限らない(悪化する場合もある)
- 裁判官や弁護士の印象が悪くなるかもしれない
- 余分に労力や時間がかかることもある
①弁護士費用が余分にかかる
弁護士の一般的な費用体系として、
- 着手金
- 報酬金
があります。
着手金は依頼時に支払うもので、弁護士を変更(=委任契約を解除)しても基本的には返金されません。
他方、変更後の弁護士には、新たに着手金を支払う必要があります。
単純計算で二回分支払うことになるので、これは大きなデメリットです。
また、解除しても、案件の処理が進んだ程度に応じて、報酬金の全部または一部を支払うという契約になっていることが多いです。
弁護士は原則として委任契約書を交わす義務があり、そこには弁護士費用の金額・計算方法・清算方法なども書かれています。
弁護士を変更する前に、まず委任契約書を確認することがオススメです。
弁護士側に客観的に明らかな問題がある場合(例:病気で仕事ができない)はさておき、多くの場合は、どちらが悪いと白黒つけるのは難しいです。
一度依頼した以上は、やむを得ません。
②状況が良くなるとは限らない(悪化する場合もある)
弁護士に対して不安・不満を持った原因にもよりますが、特に根拠もなく「良い結果が欲しい」という目的で弁護士を変えても、期待外れになる可能性が高いです。
また、相性が悪いと思って弁護士を変えても、次の弁護士と相性が合うとも限りません。
場合によっては、状況が悪化する場合もあるでしょう。
そうなると、一体何のために弁護士を変えたのかわかりません。
また、前の弁護士が行った主張や提出した証拠は、白紙には戻せません。
あくまでも、あなたの代理人として行ったことだからです。
変更後の弁護士は、変更前の弁護士の活動を前提にせざるを得ません。
特に、ある程度処理が進んだ状態だと、できることに限界があるのでご注意ください。
③裁判官や弁護士の印象が悪くなるかもしれない
弁護士の立場からすると、弁護士をコロコロ変えている方には、あまり良い印象は持ちません。
もちろん合理的な理由があれば別ですが、「依頼を受けたら、自分も解除されるのではないか」と思いますし、「自分の思いどおりにならないと気が済まない方なのかも…」と疑ってしまいます。
その結果、引き受けてくれる弁護士が少なくなるリスクがあります。
また、裁判官の心証も悪くなるかもしれません。
④余分に労力や時間がかかることもある
弁護士を変えると、変更後の弁護士と改めて打ち合わせをしたり、資料を渡す必要があります。
また、変更後の弁護士が事案を理解したり、引き継ぎを行ったりするために、余計に時間がかかることも予想されます。
まとめ
弁護士を変更するデメリットを解説しました。
繰り返すと、この4つです。
- 弁護士費用が余分にかかる
- 状況が良くなるとは限らない(悪化する場合もある)
- 裁判官や弁護士の印象が悪くなるかもしれない
- 余分に労力や時間がかかることもある
ここまでお読みいただけるとわかるかと思いますが、弁護士を変えると基本的に費用がかさみます。
しかも、弁護士を変えたからといって状況が好転するとも限りません。
ですから、安易に弁護士を変えるのはオススメしません。
しかし、弁護士を変えるべきか判断できない、という方もいらっしゃると思います。
当事務所では、セカンドオピニオンサービスを行っておりますので、よろしければご利用ください。
オンライン(Zoom)でも対応いたしますので、東京・大阪をはじめ全国対応が可能です。
これは決して、「弁護士を変えること」を前提としたものではありません。
問題がないとわかれば、安心感・納得感を持って依頼を続けてください。
他方、問題があるとわかれば、なるべく早く問題を改善してください。
その判断のお役に立てればと思います。