この記事を読んでいるあなたには、このような不安や悩みがありませんか?
- 弁護士選びに失敗したくない
- ダメな弁護士の見分け方を教えてほしい
- 相性の合う弁護士に依頼したい
- 納得できる結果を出して欲しい
離婚・相続・交通事故など、弁護士に依頼するのは依頼者にとって一大事です。
「弁護士に頼むのは初めて」という方も多いので、不安になる気持ちもわかります。
そこで今回は、15年以上弁護士を続けてきた私(河野)が、「こういう弁護士は注意」という具体例を5つ紹介します。
これから依頼する方は、注意してください。
すでに依頼している弁護士が当てはまる場合は、弁護士を変えるのも一つです。
弁護士を変えるべきか迷っている方には、セカンドオピニオンサービスを行っておりますので、よろしければご利用ください。
【大前提】弁護士の実力を見極めるのは難しい!
- 専門の弁護士に依頼したい
- 勝てる弁護士に依頼したい
その気持ちは、非常にわかります。
医師の場合は、内科・外科・眼科・産婦人科など「専門分野」があります。
しかし弁護士は、「○○専門」という表現はしません。
なぜなら、なにをもって専門と言ってよいのか、客観的な基準がないからです。
しかし実際は、弁護士によって取扱分野も取り扱い件数も違います。
また、案件の進め方・交渉力・文章力・スピードなども、弁護士によって違います。
しかし、弁護士の実力を測る客観的な基準はありません。
ですからこの記事では、「良い弁護士の見分け方」というより、「注意すべき弁護士の見分け方」を紹介します。
もちろん、一つでも当てはまれば「ダメな弁護士」というわけではありません。
反対に、一つも当てはまらなければ「良い弁護士」というわけでもありません。
ただ、注意すべき弁護士にはある程度共通点もありますので、参考にしてください。
注意すべき弁護士の特徴5選
- 依頼時に委任契約書を結ばない
- 報告がない(非常に少ない)
- 曖昧な説明しかしない
- ルーズ
- 態度が悪い
①依頼時に委任契約書を結ばない
「弁護士職務基本規程」という基本的なルールを定めたものに、次のとおり定められています。
弁護士は、事件を受任するに当たり、弁護士報酬に関する事項を含む委任契約書を作成しなければならない。
弁護士職務基本規程30条1項本文
依頼を受けるときに、依頼者との間で委任契約書を結ぶ義務があるということです。
この義務は、弁護士であれば当然知っている基本中の基本。
それすら果たせないということは、
- 仕事が滞留している(手が回っていない)
- 委任契約書を結ぶとまずい事情がある(不当に高額な報酬を取るなど)
- 危機管理意識が低い
- 忘れっぽい
- 依頼者にきちんと説明しようという意識が低い
こういった事情が考えられます。
いずれにしても、大事なことを任せるには不安が残ります。
②報告がない(非常に少ない)
先ほども登場した「弁護士職務基本規程」に、次のとおり定められています。
弁護士は、必要に応じ、依頼者に対して、事件の経過及び事件の帰趨に影響を及ぼす事項を報告し、依頼者と協議しながら事件の処理を進めなければならない
弁護士職務基本規程36条
依頼者への報告というのは、「ルールとして定められているからやる」のではなく、弁護士として基本中の基本。
その意味では、当然のことを定めています。
たとえば、
- 裁判所や相手に対して書面を送った/相手から書面が来た
- 裁判や交渉の経過
こういった報告をするのは当然ですし、書類があれば依頼者に送ります。
それすら果たせないということは、
- 仕事が滞留している
- 危機管理意識が低い
- 忘れっぽい
- 依頼者の気持ちに配慮していない
- 報告するとまずいことがある
こういった事情が考えられます。
ただし注意していただきたいのは、弁護士によって、あるいは案件によって、報告の頻度・内容・方法は違います。
ですから、客観的に「ここを下回るとダメ」みたいな話ではありません。
また、依頼者によっても、報告してほしい頻度・内容・方法は違います。
依頼者が過剰な期待・要求をしていれば、弁護士がそれに応えるのは難しいです。
とはいえ、自分が書面を出した、相手から書面が来た、裁判が開かれた、そういうタイミングで報告しないというのは、やはり注意が必要です。
③曖昧な説明しかしない
弁護士が引き受ける仕事の多くは、結論がどうなるかわかりません。
たとえば裁判を引き受けた場合、いつ終わるのか、勝つのか負けるのか、断定などできません。
ですから、なんでも明確に答えることは不可能です。
ただ、「こういう場合はこう」という風に、いくつかシミュレーションすることはできます。
ですから、
- なにを聞いても曖昧な説明しかしない
- なにを聞いても「わかりません」を連発する
- のらりくらりごまかす
こういった弁護士は注意が必要です。
また、弁護士費用については、具体的な金額や計算方法を依頼時に決めます。
ですから、弁護士費用についてごまかしたり、きちんと説明しない弁護士は注意が必要です。
④ルーズ
「ルーズ」と言っても色々ありますが、例えば次のような場合です。
- メールの返信が非常に遅い
- 約束や期限を守らない
- 時間に遅れる
- なかなか連絡が取れない
ある意味、弁護士に限らず社会人として当たり前のことです。
こういった弁護士は、大事なことを任せるには不安が残ります。
ただ、弁護士にも個性がありますし、依頼者が過剰な期待・要求をしていれば、弁護士がそれに応えるのは難しいです。
依頼者が「仕事が遅い!」と思っても、客観的には遅くない場合もあります。
また、「常に30分以内に折り返しの電話をすべき」といった要求も過剰です。
⑤態度が悪い
なにをもって「態度が悪い」というかは、難しい話です。
ベテラン弁護士がどっしり構えている様子を、「威厳があって頼もしい」と感じる人も、「ふんぞり返って偉そうだ」と感じる人もいるでしょう。
そういった「評価がわかれるケース」は別として、たとえば次のような場合は注意が必要です。
- 質問したり意見を言うと不機嫌になる
- 打ち合わせ中に失礼な態度を取る
- 暴言や心無い言葉を吐く
- 話をまともに聞かない
要は、「依頼者のことをちゃんと考えていない」という態度が問題です。
そういう態度を取る弁護士は信頼できませんし、誠実に仕事を進めてくれないかもしれません。
まとめ
「こういう弁護士は注意」という具体例を紹介しました。
繰り返すと、この5つです。
- 依頼時に委任契約書を結ばない
- 報告がない(非常に少ない)
- 曖昧な説明しかしない
- ルーズ
- 態度が悪い
すでに依頼中の弁護士が当てはまっていると、「弁護士を変更したほうがいいのかな」と不安になるかもしれません。
しかし、安易に弁護士を変えるのはオススメしません。
弁護士を変えるべきか判断できないという方には、セカンドオピニオンサービスを行っておりますので、よろしければご利用ください。
オンライン(Zoom)でも対応いたしますので、東京・大阪をはじめ全国対応が可能です。
これは決して、「弁護士を変えること」を前提としたものではありません。
問題がないとわかれば、安心感・納得感を持って依頼を続けてください。
他方、問題があるとわかれば、なるべく早く問題を改善してください。
その判断のお役に立てればと思います。