弁護士にセカンドオピニオンを求める際の5つの注意点

この記事を読んでいるあなたには、このような不安や悩みがありませんか?

  • せっかく弁護士に依頼したのに、思い通り進んでいない
  • 相手に付いている弁護士のほうが凄い気がする
  • 依頼中の弁護士が頼りなくて心配

  • 私の話をちゃんと聞いてくれない
  • 私の案件が後回しにされている気がする
  • 弁護士選びに失敗したのかな

離婚・相続・交通事故・債務整理など、弁護士に依頼するのは依頼者にとって一大事です。

「弁護士に頼むのは初めて」という方も多いので、弁護士に対して不安・不満を持つ気持ちもわかります。

しかし、安易に弁護士を変更せず、他の弁護士にセカンドオピニオンを求めるのも有効です。

ただ、セカンドオピニオンを求める方法を間違えば、期待通りの効果が得られなかったり、状況が悪くなるリスクもあります。

そこで今回は、15年以上弁護士を続けてきた私(河野)が、弁護士にセカンドオピニオンを求める際の注意点」を解説します。

当事務所でもセカンドオピニオンサービスを行っておりますので、よろしければご利用ください。

Contents

弁護士にセカンドオピニオンを求める際の5つの注意点

  • 前提となる事実や条件を揃える
  • 同意や共感を目的にしない
  • グチや不満はほどほどに
  • セカンドオピニオンを盲信しない
  • 「隣の芝は青く見える」と自覚する

①前提となる事実や条件を揃える

セカンドオピニオンを求める目的は、他の弁護士の客観的な意見を聞くことです。

的確な意見を聞いてこそ、そのまま依頼を続けるのか、弁護士を変更するのか決められます。

セカンドオピニオンを求められた弁護士が的確な意見を述べるためには、依頼中の弁護士が持っている資料や情報と同じものが必要です。

なぜなら、前提となる事実や条件が違えば、結論が異なることが多いからです。

証拠が一つ違うだけで、結論が真逆になることもあるとお考えください。

もちろん、資料や情報を一式いただいても、前提となる事実や条件を完全に揃えることは難しいです。

たとえば、相談者が依頼中の弁護士に話した内容や時期を正確に再現することは難しいでしょう。

また、様々な出来事がリアルタイムで発生するのと、事後的にまとめて検証するのとでは、当然前提が違います。

とはいえ、たとえば原告・被告が裁判所に提出した資料、交渉に関する資料などは、必ず確認してもらいましょう。

②同意や共感を目的にしない

セカンドオピニオンを求める相談者は、依頼中の弁護士に不安や不満を感じています。

ですから、

  • 依頼中の弁護士がおかしいと言って欲しい
  • 弁護士を変えれば状況が良くなると言って欲しい
  • 私の気持ちに同意・共感して欲しい

こういった気持ちになるのは、ある意味当然です。

しかしセカンドオピニオンを求める目的は、「依頼中の弁護士を批判してもらうこと」ではなく、「他の弁護士の客観的な意見を聞くこと」です。

結論ありきではなく、あくまでもフラットに意見を求めるのがオススメです。

③グチや不満はほどほどに

セカンドオピニオンを求める際、つい依頼中の弁護士のグチや不満を言いたくなるはず。

その気持ちは、すごくわかります。

しかり繰り返しになりますが、セカンドオピニオンを求める目的は、他の弁護士の客観的な意見を聞くことにあります。

たとえば当事務所がセカンドオピニオンを求められた場合、意見をお伝えするのは、「当事務所だったらどう進めるか」という観点です。

依頼中の弁護士に明らかに問題があるケースは別ですが、大半のケースでは、依頼中の弁護士の方針や仕事ぶり自体に意見を述べるものではありません。

ですから、いくらグチや不満を言われても、依頼中の弁護士自体を批判・非難することはありません

ということは、グチや不満を言うことで時間を消費してしまいますし、同調もしてもらえないので、さらに不満が溜まりかねません

もちろん、全く言わないというのは難しいでしょうから、目的を見失わない程度に「ほどほどに」というイメージです。

④セカンドオピニオンを盲信しない

セカンドオピニオンを求められる弁護士としては、的確な意見を述べるよう心掛けています。

しかし注意が必要なのは、「事後的に他人の仕事を批評するのは簡単」ということ。

どんな仕事でもそうですが、リアルタイムで判断して処理するのと、事後的に検証するのとでは、当然状況が違います。

事後的に、

  • こうした方が良かった
  • ああしていれば違ったかも
  • もっとこういう方法があった

こういう風に言うのは、比較的簡単なのです。

今納得の行く結果が出ていないなら、尚更です。

ですから、セカンドオピニオンを求められる弁護士のほうが、良い意見を言いやすい状況にあります。

セカンドオピニオンを求めた弁護士のことを「すごい!」と思いすぎないようにしてください。

⑤「隣の芝は青く見える」と自覚する

依頼中の弁護士に不安・不満を持った状態だと、どうしても他の弁護士が良く見えやすいはずです。

これは弁護士に限らず、日常生活の色んな場面で起こります。

ですから、他の弁護士が良く見えたとき(依頼中の弁護士が良く見えないとき)でも、「隣の芝は青く見えるものだよな」と一旦冷静になるよう心掛けてください。

そうやってフラットに戻した状態でセカンドオピニオンを求めると、より効果が得られると思います。

まとめ

弁護士にセカンドオピニオンを求める際の注意点を紹介しました。

復習すると、次の5つです。

  • 前提となる事実や条件を揃える
  • 同意や共感を目的にしない
  • グチや不満はほどほどに
  • セカンドオピニオンを盲信しない
  • 「隣の芝は青く見える」と自覚する

当事務所では、セカンドオピニオンサービスを行っておりますので、よろしければご利用ください。

オンライン(Zoom)でも対応いたしますので、東京・大阪をはじめ全国対応が可能です。

これは決して、「弁護士を変えること」を前提としたものではありません。

問題がないとわかれば、安心感・納得感を持って依頼を続けてください。

他方、問題があるとわかれば、なるべく早く問題を改善してください。

その判断のお役に立てればと思います。

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